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ネアンデルタール人の消滅と言語能力

National Geographic.com「Neandertals Beaten by Rivals' Word Skills, Study Says」より

今から30万年以上前に、ヨーロッパや中東の各地に住んでいたネアンデルタール人は、3万年ほど前に現生人類の祖先である新人類(ホモ・サピエンス)の流入が始まるとのとほぼ同時に姿を消しました。(ネアンデルタール人についての詳細や、ネアンデルタール人と現生人類との関わりについては、こちらのページに詳しく載っています)

ネアンデルタール人絶滅の理由としては、地球規模の気候変動に伴う生活環境の激変、新たに流入して来たクロマニヨン人をはじめとする新人類(ホモサピエンス)との生存領域を巡る争いに敗れた、等が考えられています。

気候変動に関しては、過去のより大きな変動の際にネアンデルタール人は環境に適応して、生存の危機を乗り越えてきました。
そこで、やはり新人類との争いに敗れた事が主な原因と見る説が主流となっています。

それでは、ネアンデルタール人と比較して、新人類が生存競争を勝ち抜く上で卓越していた点は何か?

ある研究では、脳の発達により獲得した高度な言語能力が大きな要素だったのではないか、としています。

新人類の文化の一つとして有名なオーリニャック文化の人々は、高度に加工された石器を使い、彫像(歴史の教科書などに載っている"ビーナス像"が有名ですね)や装飾品、抽象的な芸術観を持ち、ネアンデルタール人に比べて遥かに複雑で、洗練された言語を用いていたようです。

このような高度な言語能力は、狩りなど生存に必要な情報の収集・共有を可能とし、生存競争を勝ち抜く上で大きな武器となりました。

こうしてネアンデルタール人の生存領域に浸透しはじめた新人類は、その卓越した能力で、当初は共生していたと思われるネアンデルタール人を徐々に快適な生活環境領域から駆逐していきました。

そして駆逐されたネアンデルタール人は、徐々に衰退し、やがて姿を消してしまったと思われます。

新人類の卓越した能力の根拠を全て、言語能力に帰してしまっていること、多くの領域で同様な形でネアンデルタール人が駆逐されて行ったのか、別々の種に分かれたネアンデルタール人と新人類は、何故共生の道を歩まなかったのか等、疑問に感じる点は多いのですが、ネアンデルタール人の消滅に大きな関心を持っていたので、とても興味深い説でした。

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by okphex | 2004-11-28 13:39 | 人類学・人文科学